維新の会のタウンミーティングを検証

12月5日に開催された大阪維新の会のTM(タウンミーティング)での、橋下発言が物議を醸した。

大阪府の成長戦略が大阪都構想を前提としており、都構想の中身そのものだとおっしゃった。

 

まぁ、どう考えても、おかしな話で、一会派が掲げる公約を行政が補完することなど、普通はありえないし、知事の立場と会派の代表としての立場は、きちっと経て分けているのはずなのに。まして、大阪府議会で、府の提案として大阪都構想が議論されたことはないのだから。

 

一般の方々が何もしらないとたかをくくっての発言だとしたら、大阪市民を余りにもバカにしている。

 

私も、府会議員に即、確認したが、みんな驚きの表情で、あまりにも馬鹿げている。もし、成長戦略と大阪都構想が関連するなら、問題だとの指摘があった。案の定、昨日行われた大阪府議会で、この件については明確に否定されたようで、公の場での虚偽報告は、本当によくない。やはり中身のない大阪都構想はそのままだといってもいいだろう。

 

さて、そういうわけで、この日のTMはツッコミどころ満載だったのだが、残念ながら、維新の会のホームページからは、見事に削除されてしまっているんので、もう見ることはできないのだが、指摘しておかなければならない項目があるので、書き記しておきたい。

 

〈成長戦略〉

橋下発言「成長戦略こそ、大阪都構想の中身、中身がないとはいわせない」

 

橋下代表の言っている「成長戦略」は、12月30日に府が発表した「大阪の成長戦略(案)」。これは、あくまでも現状の大阪府を前提としたもので、大阪都構想とは、関係がないことが既に明らかになっている。むしろ、大阪都を前提とした「維新の会・大阪都成長戦略」が示すべきではないかと思う。知事と代表の立場を立て分けるならば、最後まできちっとすべき。

 

〈成長戦略の作成期間〉

橋下発言「大阪府の成長戦略は去年から指示を出して、1年くらいかかった。大阪市は突貫工事」

 

府が「成長戦略」の作成作業に入ったのは、新年度になってからで、府政策企画部長マニフェストに「大阪の成長戦略の策定」が項目に入っていることから判明。一年前は事実誤認。

一方、大阪市は、昨年11月から新年度予算編成22年度予算の柱として「未来への投資」を盛り込み、3月の代表質問に対して、年内に策定することを市長が答弁し、新年度から作成作業に入ったもので、事実誤認があるいい加減な思い込み発言。

 

〈大阪の成長率について)

橋下発言「大阪の成長率は、日本の中でもむちゃくちゃ悪い。大阪の成長率は、潜在的成長率は39番目」

 

確かに2008年の潜在成長率予測では、大阪府は、0.95%で全国第39位(第34回中期経済予測選択と集中を迫られる日本経済~日本の産業・地域経済の行方~」(2008.2.12日本経済研究センター)ところが、同じ日本経済研究センターの2009年発表の実質成長率のランキング(都道府県別中期経済予測 2009.4.9)(予測期間:2007~2020年度)では、大阪府は全国第16位と盛り返し)わざわざ、古くて悪い数字を出すのもどうかと思う。

 

〈東住吉区の予算について〉

橋下発言 「例えば、13万の人口があるが、区長がもっている予算はどれくらいかご存じですか?東住吉区は1億6800万円。しかし、1億は区民ホールの維持管理。区長は5000万円しか予算をもっていない。区長は選挙で選ばれていないから5000万円しかもっていない」

 

22年度区役所事業予算:1億6247万6000円(うち事務費:3587万4000円(区庁舎等:7569万2000円)

大阪市全体事業の中の東住吉区予算は、629億2400万円を投入しており、区内の市税収入がわずか153億6800万円(個人市民、固定資産、都市計画税合計)なのに、自由に使える余裕が出てくるんでしょうか?

 

まだまだ、指摘できるところはありますが、今日はこの辺で、次は地下鉄問題をやりたいと思います。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    堂地 茂 (土曜日, 08 1月 2011 15:48)

    こんにちは。twitterでお世話になっております@s_douchiです。
    地下鉄問題、楽しみにしております。
    私でわかることがあれば内情も含めてお答えさせていただきますよ。
    寒さ厳しき折、体調管理には十分お気を付け下さい。

  • #2

    Katie Zipp (金曜日, 03 2月 2017 22:01)


    Very good post! We will be linking to this great content on our site. Keep up the great writing.