構想日本の加藤秀樹氏 レビューシートの効用を語る

大阪市でも、新しい市政改革の素案が出て、来月からの特別委員会で質疑することになった。先日からヒアリングを始めたが、まだまだ詰めの甘いところが目立つ。実行案をつくるまでに、関改革以上のものを作り上げるには、どんな観点が残っているのか、精査する必要ある。

たまたま、手に取った日経ビジネスを見て、大阪市の事業仕分けにもお手伝いいただいた。構想日本代表の加藤秀樹氏の記事が目に入った。「特別会計もフルオープンに」という記事。

そういえば、大阪市でも外郭団体の整理統合を進め、今回も数の上でも大幅な削減が図られるもののの。その内実はどうなのか?実際に、大阪市から支出されるお金の無駄が削られなければ意味はないし、再委託、再々委託、随意契約などのお金の流れをどう掌握し、細かく切りこむかが課題。OB職員の天下り問題も、正直、小手先のような感じもしている。

そこで、加藤氏が指摘しているのが、「レビューシート」。国では、5月から、各府省が自らの予算の使い方を検証する「行政事業レビュー」に取り組んだそうで、その際、各府省が実施する5000の事業について、具体的にどこでお金が使われたかが詳細に分かる「レビューシート」が作られているという。それを見て、仕分けの結果がきちんと反映していないものは、再仕分けの対象となるということだそうだ。

さらに、各府省が作成した「レビューシート」があれば、少なくとも行政機関のなかでは、お金の使い方が分かる。それをチェックする仕組みを組み込めばいいと。外からの事業仕分けを府省や自治体が内生化し、恒常化するのが事業レビューということのようだ。

議会もこの「レビューシート」に基づく資料を使って、詳細に議論すれば、かなり詰めた話ができるとのことだった。

確かに、事業内容の詳細をここに詰めていては、時間が足りない。事業レビューのように恒常的に見直し作業が行われる仕組みをつくることは大事だと思う。事業仕分けから、次の段階へ。公務員が自覚をして、予算の効率的な配分に注力する習慣がつけば、かなりの進展といえ。大阪市でも取り組む価値はありそうだ。